自宅蔵書ですので、小口・天の日焼けがあり表紙も擦れがありますので「やや傷や汚れあり」としています。三都物語が【初版】ですので少し高めの価格設定です。ご了承いただけるかた宜しくお願い致します。

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三都物語

船戸節の野球もの。逆指名で価値が下がったドラフト会議、メジャーのマイナー化しているプロ野球、韓国の行き過ぎた長幼の序に苦しむ若い選手たち、台湾の劣悪な野球環境。それぞれの過去がまじりあい、政治や利権が絡み合うアジアの野球界。

才能を買われ、彼らは異国のスタジアムに招かれた。世界を流離うコーチ・雪島裕司は、黒社会と関わっていた。

奇跡的に復活した投手・金光洋昭は、ベトナム戦争の亡霊と遭遇した。

アジアの超新星・劉東生は、知らず陰謀に呑み込まれていた。みな禁断の路地に足を踏み入れてしまったのだ。横浜、台中(台湾)、光州(韓国)。神なき三つの都に降る雨が、男たちの体を蝕んでゆく。



緑の底の底

「緑の底の底」「メビウスの時の刻（とき）」２編の中編を収録しています。

「緑の底の底」

　ベネズエラに住む日系二世の“ぼく”マサオは，文化人類学者の叔父とともに，伝説の“白いインディオ”を探しに，密林の奥地へと入っていく。しかし同行する助手たちは，学究の徒とは思えない胡乱な連中。人物が絡み合い騙しあい、助かったと思いきや銃口を向けられる。調査の背後にはいったい何が隠されているのか？　そして緑の底の底で“ぼく”が見出したものとは…

「メビウスの時の刻（とき）」

　かつて黒人解放運動の過激派“ブラックパンサー”の一員として活動していたが，いまではステーキ屋で肉を焼く毎日。そんな“おれ”に以前の同志がふたたび接近していくるが