「『原色の街』は、吉行淳之介による日本の短編小説である。『世代』1951年（昭和26年）12月号初出。芥川賞候補作になった。その後、別の短編小説（『ある脱出』）のモチーフを入れて改稿した同名の作品が単行本（1956年）に収録された。新潮文庫に収録のものは、改稿後のものである。見知らぬ女がやすやすと体を開く奇怪な街、舞台は東京の下町向島の赤線、永井荷風ゆかりの「鳩の街」である。空襲で両親を失いこの街に流れついた女学校出の娼婦あけみと汽船会社の社員元木との交わりをとおし、肉体という確かなものと精神という不確かなものとの相関をさぐる。





新潮社・昭和３１年１月初版発行の吉行淳之介「原色の街」です。装幀は、「池袋モンパルナスの画家（大正の終わり頃から第二次世界大戦の終戦頃の池袋周辺に暮らした画家、音楽家、詩人などさまざまな種類の芸術家が行った芸術活動および熱く語った文化全体もさす呼称）尾内健治です。経年のヤケがありますが、シミや書き込み、蔵書印などはありません。

６８年前の古書であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。



※吉行淳之介の以下の作品も出品しています。

唇と歯　　

暗室

夕暮れまで

ずべ公天使　

湿った空乾いた空　

技巧的生活　

菓子祭