シューマン　2枚組

disc 1

①交響曲 第1番 変ロ長調 作品38《春》

②交響曲 第2番 ハ長調 作品61

disc 2

③交響曲 第3番 変ホ長調 作品97《ライン》

④交響曲 第4番 ニ短調 作品120



指揮：ベルナルト・ハイティンク

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

録音：1981～84年デジタル



両者の力が見事に合致した名演。シューマン演奏の永遠の定盤。ベートーヴェンの交響曲全曲と並ぶ、ハイティンク&コンセルトヘボウ管の重要な演奏のひとつ。既に様々な交響曲全曲録音を終えている両者による"円熟した"シューマン演奏として、未だに多くのファンに支持されている名演です。後にBPOやVPOと再録音を行わなかったことからも、この演奏にハイティンクのシューマン演奏の集大成を見ることができます。録音の良さも含め、コンセルトヘボウ管との共演による永遠の定盤と言えるでしょう。管弦楽法上の問題が多いとされるこれら一連の作品に、音響面での模範解答を示した立派な演奏。この充実したサウンドは魅力的です。



まず、オケのサウンドが美しい。木管楽器のウッディな温もりのある響きといい、ホルンのまろやかでコクのある響きといい、トランペットの輝かしさといい、ティンパニの巧さといい、優しく、デリケートな弦楽器といい、どれをとっても文句のつけようがありません。ロマン派シューマン、ここにあり！とまで感じます。さすが、コンセルトへボウ！こういう色気と温かみを覚える響き、最高です。ハイティンクも、例の如く、小手先の効果を狙ったようなことはしない。しかし、シューマンの場合、オケに完全に委ねてしまうと、極めて危険なのですが、そこは、影武者のようにきちっと全体を制御し、音のバランスを見事にまでコントロールしています。シューマンの交響曲は「こうでなくては！」と思わせる説得力。オケを自由に動かせているように見えて、実は、完全に掌で泳がしているハイティンクは、この当時からすでに、やはり只者ではなかったようです。



今は聴けなくなったコンセルトヘボウ管の伝統を引き継いで来た響きが胸に熱く迫ってきます。



輸入盤【廃盤】【西独盤】

盤面微すれありますが再生問題無し



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