「汗はじき」とは、とても古い時代　主に農民等が夏場に着ていた半襦袢ですが
袖布は付けず、見頃のみの形状です。
細い麻糸で珍しい編み方がされています。肌に直接触れる部分が少ない様に工夫され、
ふっくらとした手触りになっています。

厳しい労働の中、汗をかく事で体力を消耗するのを少しでも軽減する為に
肌に付かず、直ぐに乾く衣類として用いていました。
又、寒期は着物を重ねる事で体温と相まって
温かさを温存出来る重宝な布地だった様です。
素材は古くは、藤布から始まり、麻へと変わりました。
「江戸初期から中期位？迄の貧しい人達にとって、木綿は貴重な布だった。」とプロの方が
教えて下さいました。

出品の布はアンテイーク麻を専門に扱う業者から購入した物です。
購入後に両見頃を解きました。
襟が付いていたと思いますが、購入してから歳月が経っていますので襟布を
残したか否かは記憶がございません。

サイズ　幅　約30cmから約33cm、長さ　約110cmから約120cm 2枚
真ん中に襟開きがあります。　画像8
素材は未晒しの麻。時代は私感ですが江戸期前半？

布地に汚れはありませんが、約2箇所　糸のホツレがあります。
1枚の布　襟開き近くに小さな破れ　画像9
同じ布の耳近くに縦に糸がほつれた箇所　画像10

織物では無く、細く撚った麻糸を手で編んだ布地です。
大変　手の込んだ編み目です。　画像4

今では再現出来ない貴重なアンテイーク古布です。
大切にしておりましたが、荷を軽くしなければ…の思いで出品致します。