1980年代予約購読者にのみ販売された豪華装丁版。日本文学、古典文学、海外文学の名作を収録した全50巻セット。予約購読者のためだけに作られたシリーズで、金加工を施すことにより、ホコリに強く紙焼けを防ぐようによく考えられているそうです。長期保存を目的とした中性紙が使われています。挿絵も有名な画家のものらしく、何もかもが贅沢です。
1冊1冊サイズやデザインも違い、三方金装丁、インテリアとしても楽しめる1品です。
フランクリン・ライブラリー（フランクリン図書館）とは、アメリカの起業家ジョセフ・シーゲルが創設したフランクリンミントという企業のなかの出版部門です。1973年に設立されてから2000年に閉鎖されるまでの間、コレクション向きの古典的（アンティーク調）な装幀の書籍を数多く刊行しました。
フランクリン・ライブラリーから刊行された書籍の製本は総本革（full genuine leather）、人造皮革（imitation leather）、背表紙だけを本革で覆っているクウォーターバウンド（quarter bound genuine leather）の3種類があり、いずれも三方（小口・天・地）が金装、ページは背バンドという支持体に固定するよう綴じているため背表紙には凹凸があります。なお、小口・天・地の三方を金装にするのは、見た目の豪華さだけでなく紙のヤケや埃に強くするという長期保存を考えた装幀でもあります。
日本語版には「予約購読者だけのために特別に印刷・製本し刊行したものである」と記載されており、そもそもの発行数・流通数が少なくなっています。また、同じ作品でも刊行時期により表紙の色などの装幀が異なっており、奥付にも各作品の書名しか記載されていません。そのため全50冊のシリーズものであることが一見分かりにくく、全巻揃った状態ではあまり出回らないのが現状です。
日圓 
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