◆作品について─────────────

月岡芳年（1839年–1892年）は、幕末から明治時代にかけて活躍した浮世絵師で、特に美しい色彩と緻密な描写で知られています。
彼は、武者絵や美人画、風景画など幅広いジャンルの作品を手がけ、日本の伝統的な浮世絵の技術を維持しながら、明治時代の新しい要素を取り入れました。芳年は、浮世絵の最後の巨匠と称されることもあります。

「大物海上月 弁慶」は、彼の代表的なシリーズ「月百姿」の一枚で、歴史や伝説に基づく場面を描いた作品です。
弁慶とは、平安時代末期の武将である武蔵坊弁慶。弁慶は、源義経に仕えた僧兵で、その怪力と忠義で知られています。作品のタイトルにある「大物」は、現在の兵庫県にある地名で、大物浦は義経と弁慶が物語の中で逃亡した際に通過した場所として知られています。

弁慶が大物浦で船に乗り、背景には広がる海と月が浮かび、荒々しくも荘厳な雰囲気が漂っています。芳年の繊細な描写により、弁慶の力強さと決意が伝わると同時に、月夜の美しさと自然の壮大さが見事に表現されています。
この作品は、弁慶という英雄的な人物と、彼が生きた時代の情景を印象深く描いた一枚であり、芳年の浮世絵の中でも特に高く評価されている作品の一つです。

◆作品サイズ───────────────

A4サイズ（29.7cm×21㎝）

◆【製品に関する注意点】─────────

・色褪せの原因となりますので直射日光が当たる場所での保管は避けてください
・高温になる環境での使用は避けてください
・液晶や閲覧環境によって商品ページ画像のお色味も変化いたしますのでご留意ください

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