1999年　83P

あいさつ

このたび陶芸メッセ・益子では「益子の棟方志功展」を開催するはこびとなりました。

昭和11年、棟方志功が第11回国画会展に出品した「大和し美し」は、濱田庄司の絶賛のもと、柳宗悦の共感をえて開館まぢかの日本民藝館の収蔵品として買上げられました。この出来事は棟方に大きな転機をもたらし、濱田との親交もはじまりました。

棟方は、益子に居を構えていた濱田のもとを幾度となく訪れるうちに、濱田と陶芸の喜びを分かち合った佐久間藤太郎をはじめとする益子の人たちとの交遊も拡がり、この地に多くの作品を残すこととなりました。また、濱田の紹介で出会った益子出身の版画家 笹島喜平は、棟方を師と仰ぎ、二人は生涯にわたり師弟の絆で結ばれていました。

この展覧会では、約60点の肉筆画を中心とした作品により、棟方志功と濱田庄司、佐久間藤太郎、笹島喜平そして益子の人たちとの交流を紹介します。今回展示する作品は、益子に残されたほんの一部にすぎませんが、この地での交友関係から描かれることになった肉筆画の数々に棟方の心温まる思いを垣間見ていただけることと思います。

本展覧会開催にあたり、貴重な作品を出品いただきました所 蔵家の皆さまならびにご協力いただきました関係各位、各機関に対して、心から感謝申し上げます。

平成11年4月
佐久間藤太郎記念棟
益子町長 平野良和

中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷。ページ小黄ばみ。もちろん読む分には問題ありません。26681

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。