昭和59年　55P

序
小建築を作ることは、洋の東西を問わず、行なわれたことであ る。我が国においても、古代以来、さまざまな小建築の作品が残 されている。家形埴輪をはじめ、厨子、仏龕、さらには瓦製の塔、 金堂などが広く宗教的な性格のもとに作られた。

従来、これらの研究は、美術史、建築史、考古学など、それぞ れの分野ですすめられてきた。今回の展示は、こうした枠にとら われず、小建築の代表的な作品を集め、さまざまな観点から検討 を試みたものである。本図録の刊行が、いささかでも斯界に貢献 することがあれば、幸いである。

刊行に際して格別の御理解と御厚意を賜わった所蔵者ならびに 関係各位に対し、深甚なる謝意を表するとともに、なお一層の御 協力、御鞭撻の程を願ってやまない。

昭和59年3月
奈良国立文化財研究所長
坪井清足

中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷、小汚れ。背表紙やけ。ページ小黄ばみ。801

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。