岩手のスミレ　片山千賀志・伊藤正逸　平成5年141ページ　表紙小傷、小汚れ。
岩手の山菜百科　平成13年 199ページ　表紙小傷、小汚れ。背表紙上部小破れ。

発刊によせて
猪苗代 正憲
春の日差しに誘われて、戸外に出たとき、 道の傍らなどにそっ と咲くかれんなスミレの花を見つけると、やっと寒さから解放 されたという喜ばしい気持ちになります。
このスミレをよくよく観察すると葉の形や花の形、色などに 違いが見られ、 たくさんの種類があることに気づかされます。 古来、スミレの色の穏やかさは見る人に安らぎを与え、 肝臓の 働きをよくするともいわれております。 また、 多くの人々から 愛されている証拠にスミレの名が多くのものに引用されてい て、私たちの生活ともかかわりの深い花だといえます。
このスミレは、 日本では約80種、 岩手県では約40種が記録さ れています。 私が学生時代、 岩手山のオオバキスミレと同じも のが宮古の海岸にも生えているのを見つけました。 不思議に 思って調べた結果、 海岸に生育するものは葉の縁に毛があるこ となどの違いから、 フチゲオオバキスミレと故菊地政雄先生 (岩 手大学教授)が命名した思い出があります。
今回、片山君とその教え子の伊藤君がスミレをこよなく愛し 県内の生育状況を綿密に調査して、ここに 「岩手のスミレ」と して集大成し、 出版の運びとなったことは大変な喜びであり、 植物の愛好家にとって観察のよき指針となることでしょう。 美しいスミレの写真を眺めただけでも楽しくなる内容です。 この本を通して多くの方々が植物に興味を持ち、 自然を大切 にしていただくことを願っています。

表紙小傷、小汚れ。

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。