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ごあいさつ

たばこと塩の博物館には、 現在、3万点を超える資料が収蔵 されています。
博物館の調査や研究を支える基礎となるコレクションは、 博 物館の特色を表す顔ともいえますが、 「たばこと塩の歴史と文化」 というテーマに添って集められた当館の資料は、 ユニークなコレ クションとして、多くの方々に知られるようになりました。
博物館の設立につながる資料の収集は意外に早く、昭和7
さかのぼ
(1932)年まで遡ります。 西洋化の波の中で、伝統的な日本の たばこ文化が衰退しつつあったこの時期に、 当時の大蔵省専 売局が、文化遺産の保存と調査研究のために、精力的に資料 の収集を行いました。江戸期の浮世絵やたばこ盆、きせる、た ばこ入れ、また、世界各地のたばこ文化の特色を物語る外国 の喫煙具など、当時集められた資料が戦時下を経て保存され、 たばこと塩の博物館に引き継がれました。 そして、 昭和53(1978) 年の開館から現在に至るまでの間にも、コレクションは徐々に成 長を続けています。 しかし、常設展示の中でご紹介できるのは、 のごく一部です。 そこで、当館の所蔵品を気軽に楽しんでい だくためにこの本を企画しました。 第1冊目の本書では、 たば にまつわるさまざまなテーマから、自慢のコレクションを選んで 紹介します。
ばこ文化のふるさとであるアメリカ大陸から、ヨーロッパ、中 アジア、そして日本と、世界各地の民族文化の広がりと、 ら現代に至る永い歴史の中で生み出された多彩な喫煙 単にたばこの歴史や文化を物語る資料としての価値を 美術工芸品としても、見る者を飽きさせない魅力に富ん
という、人々の日々の生活に寄り添う世界の中で作ら ションを眺めながら、 それぞれの時代、それぞれの地 ■た、さまざまな文化の特色と技術の粋をお楽しみい 幸いです。
2002年5月
たばこと塩の博物館

表紙小傷。背表紙下部ややしわ。

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。