1998年 223p

あいさつ
浮世絵芸術の頂点を築いた絵師のひとり喜多川歌麿は、生涯にわた り多種多様な作品を制作していますが、 女性の生活を見つめ、彼らの 心理までをもとらえた官能的で美しい美人画は、19世紀のフランス の小説家エドモンド・ゴンクール等に賞賛されたのをはじめ、世界 中で高い評価を受けています。
ところが、歌麿についての伝記や画歴には、現在でも不明な点が多く、 謎の絵師ともいわれています。 そこで本展をとおして歌麿の画業を回 顧し、多くの謎の解明の糸口を探るとともに、 従来の歌麿像をもうい ちど見直そうと考え企画されたものであります。
その歌麿芸術の神髄に迫るため、欧米の美術館などに大切に収蔵さ れている作品や、国内の名品を一堂に集め展示するという画期的な展 覧会といえましょう。
そしてさらに、このように大規模な歌麿展の開催は、今世紀におい
て最後になるものと考えております。
山梨での開催にあたりまして、ご尽力下さいました福岡市美術館、
テレビ西日本、また貴重な作品をご出品下さいました国内外の美術館 をはじめご所蔵者の皆様、関係各位に心より御礼を申し上げます。
櫛形町立春仙美術館

表紙小傷、小汚れ、背表紙側やや変色。ページ小黄ばみ。もちろん読む分には問題ありません。

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。