利休関係の本3冊でまとめてみました。
利休の茶・改訂版・堀口捨己：昭和53年　779P　二重箱　定価1500円　表紙ややシミ。
216Pと242P

改訂版のはし書き
添え書き、千阿弥の事、康隆の事、千宗休の事
この「利休の茶」は前に出しましたものに手を入れ、「利休の茶碗」という章を終りに加えた ものであります。前のものの前書きに述べましたように、私の利休研究としては初めにくるべき のであります。次に「利休の茶室」、次にその後をついだ人達の「茶室研究」という順をひそ かに思っていました。しかしいろいろの都合でそれらの終りにきてしまいました。「利休の茶」 は初め書き上げましてからかなりな年月がたちます。その間に新しい史料も見いだされて、 を取り入れなければ気がすまないところが出来てきました。そのために書き加えたり消したりし たところがあちこちに出来ました。


利休の挿花についても、変化した伝えになっていないだろうか。そのようなことのあるのは、人 間の歴史から、容易に考えられる。それを、さぐってみるのも、無意義であろうか。
茶の世界も、その研究の態度が、戦後、急速に変わっている。 はなの仲間と、相たがいに競うよ うに、講座、講習が発達している。戦後すぐには、夏季講座とか、夏季大学として催されていた。 いまは、年間を通じて行なわれる。戦前にも講座、講習がなかったわけではない。しかし、その多 くはテクニックの修練を主としていた。それが今は、内容の問題にもわたるようになった。時には 内容だけを取りあげている講座さえもみられる。
そのような夏季講座のはじまりごろ、利休の茶花のあり方を、お話しする機会があった。 その講 座のためにまとめたのが、本著の初稿である。その試稿を、ふとしたことから、私の書庫で発見さ れてしまった。それが陽の目をみる第一歩であった。資料、文献、図版などは、先輩、知友に負う ところが多い。また東京堂出版の方がたに、多くの御面倒をおかけした。それらの方がたに謝意を 表する。
著者
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