Sire（サイアー）はマーカスミラーが監修したベースをリリースしたブランドとして一躍有名になりました。
彼らが製造するギター・ベースのクオリティは非常に高く、マーカスファン以外からも高く支持されています。

本モデルはトラディショナルなプレシジョンベースをモチーフとしています。

パッシブサーキットを採用したシンプルなスタイルだからこそ、Sireの質の高さが際立った印象。

ネックにはサテン塗装が施されたローステッドメイプルを採用。
これはサーモウッドとも呼ばれます。
日本のSagoが楽器分野で実用化したサーモウッドは、元はサウナの建築材としてフィンランドで使われていたそうです。

高温多湿に耐性のある木材として重宝されるサーモウッドですが、楽器用としても有用であることはSadowsky、Suhrといった一流メーカーが採用していることからも明白です。

サーモウッドはその加工によって一定数が廃棄となってしまうそうです。
おそらく、将来的に反りが出てしまうものもここで弾かれることになるでしょう。

サウンド的にはこなれたニュアンスが色濃くにじむ印象があります。

指板はローズウッドを使用。
エッジがうまく丸められており、プレイヤビリティの向上を目指しています。
この仕様にはポジティブな感想を抱くプレイヤーがほとんどでしょう。

ボディにはアルダーが使われており、木材としては極めてクラシックなスタイルです。

ファットかつトレブリーなニュアンスは紛れもないPサウンド。
なかなか納得がいくプレシジョンベースがない方にはぜひ一度お試しいただきたいです。


付属品 ：オリジナルギグバッグ

文章：嵯峨駿介

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