目次
刊行の辞
第１部　広報課写真資料で見る横浜市中央卸売市場
解題
Ⅰ　本場
　水産
　　1960年代初め
　　1979年6月
　　1986年10月
　青果
　　1960年代初め
　　1970年5月
　建物施設
　プロモーション
　　市場まつり
　　調理講習
　　広報展示
Ⅱ　南部市場
　開場式典
　水産
　青果
　花き
　建物施設
Ⅲ　食肉市場
　1960年6月17日
Ⅳ　市場の周辺
　バナナの検疫
　魚の安売り（市設小売市場）
　魚の安売り（横浜橋・三吉橋商店街）
　捕鯨基地
第２部　横浜市中央市場の80年
　中央卸売市場とは
　横浜市中央卸売市場の取扱高の変遷
　横浜市域の在来市場
　震災復興と中央卸売市場
　第二次世界大戦前後
　復興期の拡張・整備計画
　捕鯨船団・漁業船団・バナナ船の誘致
　輸送手段の変化
　高度成長期の施設整備計画
　南部市場の誕生
　物価対策・集荷対策
　卸売市場法の制定と仲卸制度
　大口需要者の登場と市場の対応
　1980～90年代の施設整備
　市場のプロモーション
　流通の多様化と市場
　市場の再編～現在～
参考文献
刊行の辞
1923(大正12)年、 中央卸売市場法が公布・施行された。 これは、明治以降の工業化 によって食料購買層が増大し、既存の市場にさまざまな問題が生じているとの認識か らであった。この法律に基づいて、横浜市では、同年に発生した関東大震災の復興事 業として中央卸売市場が建設され、1931(昭和6)年に開場した。 これは京都市・高知 市に次いで3番目の開場であった。
2011(平成23)年は、この開場から80周年にあたり、 横浜市史資料室では、横浜市 中央卸売市場の歴史を振り返った写真パネル展「ヨコハマの台所~ 横浜市中央卸売市 場の80年~」 を 2012(平成24)年1月4日から3月4日まで開催した。 このパネル展で は、市史資料室が所蔵する 「広報課写真資料」 をメインに展示したが、 同資料群には高 度経済成長期の中央卸売市場を撮影した写真が大量に含まれており、かなり絞り込ん での展示となった。
高度経済成長期の中央卸売市場は、開場の頃の雰囲気を残しつつも、大きく変わり 始めた時期である。 現在の中央卸売市場と、機能は同じでも全く違う風景もある。そ ここで、この報告書では、 高度経済成長期に時期を限定して、 中央卸売市場のさまざま な様子をとらえた写真を、なるべく多く紹介することにした。また、この時代を知るた めの一助として、 第2部において簡単に80年間の流れを振り返った。
この報告書には、中央卸売市場内における、さまざまな仕事が撮影されている写真 を掲載した。なお現在においても、食肉市場におけると畜解体業務については偏見や 差別があり、歴史的な写真を掲載したこの報告書が、これらを助長することはあって はならないし、むしろ、差別や偏見をなくす方向への一助となることを望むものである。 展示ならびに報告書の作成にあたっては、 浜喜水産株式会社の太田昌三氏、横浜丸 中青果株式会社の鈴木邦之氏、 株式会社横浜市食肉公社の實形茂道氏と社員の方々、 中央卸売市場本場 南部市場 食肉市場の職員の方々に大変お世話になった、末筆な がら御礼を申し上げます。
2013年3月
横浜市史資料室

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