平成20年　156P　

山口県と山東省の友好協定締結25周年を記念して、「仏教美術の黎明 - 山東省石仏展」を萩美 術館・浦上記念館で開催できますことを誠に喜ばしく思います。

山口県と山東省は、1982年に友好協定を締結して以来、様々な分野で交流を深めてまいりまして、 2007年で25周年を迎えました。これを記念して、それぞれの文化資源を活かした展覧会を相互に 開催することとなり、山東省においては、昨年11月、本県出身の現代陶芸家「三輪休雪展」を開催し、 山東省の多くの皆様に本県が誇る陶芸家の作品をご覧いただくことができました。

本県における今回の展覧会では、仏教が朝鮮半島や日本に伝わる際に中心的な役割を果たしてきた 山東省の仏教美術を県民の皆様にご紹介するものです。

近年、山東省の青州を中心とする地域で、神秘的で華麗な中国的な特徴と肉体的で生命感溢れる 西方的な特徴をあわせ持つ中国仏教美術の黎明期にあたる6世紀の北朝時代の石仏が次々と出土し、 東アジアの仏教美術の伝来ルートや様式形成について、大きな見直しが迫られる大発見となって
おります。

わが国の飛鳥・白鳳時代の仏像にも通じる神秘的な魅力を持った石仏の数々を、山東省の悠久の 歴史に思いを馳せながら、お楽しみいただきたいと思います。

終わりに、開催に当たり格別のご高配・ご協力を賜りました山東省人民政府、同文化庁、同文物局 並びに関係各位に、心から厚くお礼申し上げますとともに、この展覧会を通して、文化芸術分野に おける相互理解が一層深まり、両県省の友好関係が末永く続くことを祈念いたします。

中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷、表紙上部やや色あせ。ページ小黄ばみ。ご理解の上、ご購入ください。もちろん読む分には問題ありません。9641