1973年　175P　部数は少なそうです　資料用にもいかがでしょうか。

まえがき
沖縄切手ハンドドブックは、1945年から1972年までのあいだ、アメリカの占領下にあった沖 関係のさまざまなことがらを記録し、今後の沖縄切手の収集に役立つようにまとめたものである。

このような構想のハンドブックを作成したいという考えは,1955年ごろからいだき続けていた なのであるが,沖繩返還が契機になって,この計画を実現してみることに踏み切った。 、いざ始めててみると,わからないことだらけで,もっと徹底的に調べておくべきだったと 、後悔の念にいくどか襲われた。しかし、この機会を逃がしては,この種のものを企画できることは,おそらく2度と訪れないだろうとおもわれるので,さまざまな困難を乗リ越えてどうやら体裁らしいものがととのうところまでこぎつけることができた。 白身としては、可能なかぎり正確を期すことに努めたが,ほとんど手がつけられていない領域もすくなくないので,今後の調査, 研究によってただされねばならないところが、 数多く出てくることであろうと予想している。

そのようなときが早く到来して,このハンドブックの使命が果たされれば,これに勝る 喜びはない。
国政レベルの仕事を県政のレベルで、手探りしながら始めたのが,沖縄の郵政であった。そして,良しにつけ、悪しきにつけ、占領者の意向も強く刻み込まれていた。最後期 には本土一体化”の波が押し寄せ,本土郵政に吸収されていく姿も読みとれる。

しかし,たとえば図案ひとつを例にとっても、本土の切手にはみられないユニークなも のが多いと感じるのは,私ひとりではあるまい。

このように,さまざまな特徴の背景を持つ沖縄切手を,沖縄の祖国復帰とともに,過去 のぶのにしてしまっては,異民族の支配下にあった,27年間の貴重な体験をむざむざと捨 てることになってしまう。今後も着実に集め続けられるべきであろう。そのために,この ハンドブックが,いくらかの手助けになることを期待する。 最後に,初歩の時代から永年にわたり,指導をしていただき,さらにこのハンドブック 誕生の機会を与えて下さった水原理事長に感謝するとともに,引用させていただいた著作 の著者ならびに,作成にあたり、直接にご援助をいただいたつぎの方がたに改めて感謝したい。
青木四海雄,五十嵐光雄,今井修, 岡橋良一,小那覇安人,川出博章, 金城康 全,桑原秀一郎,島田健造,下邑政弥, M. H. シャバリン, 曹永達, 園山精 助,知念良秀,原哲雄,中川篤,中村道章,野沢哲夫,福井和雄,真栄城勇、松 平謹男,山口修(五十音順) なお,本書では,特に断わらない限り西暦で記述してある。
1973年1月22日
立川憲吉


中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙傷、小汚れ。ページ小黄ばみ。ご理解の上、ご購入ください。
もちろん読む分には問題ありません。5591