平成元年　60P

奈良・平安時代の古代日本は、「律」(刑法)と「令」(行政法・民法等)の基本法典によって統治され、中央集権的な律令国家として中央集権的な律令国家として中央と地方の行政制度が整備されていきました。役所はそ のような中で必要になりました。 国の行政事務を行う役所とその地区を国衙、国府などと呼び、国の下にある郡の役所は郡衙、郡家などと言われておりました。これらの役所に勤務していた役人は非常勤職員を除くと全国で、170名、郡西で約 4,100名ほどとみられています。ちなみに8世紀のわが国の人口は500万人ほどだったようです。

上の地方の役所は、税の徴収や政務報告等の行政事務のほかに、今の警察署や裁判所の仕事 とあり多くの業務を遂行していました。近年、日本各地で発掘調査がすすみ、その遺構や遺 古代の役所の研究が成果をあげております。特別展『信濃国分寺とその時代-古代の役所』
も開催するに当たり、そのような各地の遺物を御出品いただき、国府所在地だった上田と古代信濃国の役所を考察するよすがといたしました。
末筆ながら、種々御指導賜りました栃木県立博物館主任研究員橋本登朗氏と、貴重な資料を御
提供くださいました諸機関に厚く御礼申し上げます。
平成元年7月

中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷、小汚れ。もちろん読む分には問題ありません。40031

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