昭和60年-

東寺百合文書（とうじひゃくごうもんじょ）は、東寺の宝蔵に伝わった文書群である。宝蔵伝来の文書は一部が西院霊宝蔵に移され、京都大学に譲渡されたもの（教王護国寺文書）もあるが、大部分は京都府立総合資料館の保管となっている。同館保管の24,067通は、1997年に国宝に指定されている。

東寺百合文書は、奈良時代から江戸時代初期にいたる約一千年間にわたる古文書群であります。総数は二万点におよび、質量ともにわが国最大の古文書ですが、もと東寺(南区九条町)に伝来したものを、昭和四二年京都府が購入し、以来当館において整理し保存しております。昭和五九年から、ひろく府民・研究者に公開し、またそれと同時に、国の重要文化財に指定されました。

当館では、昭和五九年度を第一回として、毎年七月に定期的に東寺百合文書の展示を行い、この文書をできるだけ多くの方々に親しんでいただくこととしました。第一回は「中世の京都」という主題のもとに、東寺百合文書のなかから、洛中土地の売券・譲状・寄進状や、平安京以来京都の保安にあたった検非違使庁の文書、また室町幕府が洛中の敷地にかけた地口銭の文書など現在もその地名がのこっている文書を挟んで展示しました。

本冊は、その第一回展示の文書を写真収録したものです。東寺百合文書の一部ではありますが、古文書について理解を深め、親しんでいただく機と なれば幸いです。

昭和六〇年七月一日
京都府立総合資料館

中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷、小汚れ。ページ小黄ばみ。もちろん読む分には問題ありません。26231

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。