ごあいさつ
カリヨンが季節のメロディーを奏で、鳴り響く構内。 昭和学園に集う人々は、ベ ルの音色に導かれ、周囲の喧騒から学びの場へと誘われます。
昭和女子大学は、 今年で90周年を迎えました。 人見楠郎第2代理事長は教育者と して人見東明初代理事長の志を受け継ぎ、 本学の発展に尽力してきました。 その多 忙な日々の傍らで、精力的に取り組んだものの一つが、 ベルの収集でした。 50年余にわたり、 公職の合間を縫って、 また、 私的な旅行で、 世界50数カ国から 様々な形、用途のベルを収集しました。 北海道修学旅行の引率時に目にしたドーナ ツ型馬鈴の形の面白さ、 音色の妙に魅せられ、これをきっかけに生活を映す様々な ベルを求め、世界を旅するようになりました。
そして、これらのベルから昭和学園の生徒、学生が、 世界の“文化” を感じ取って くれることを願い、学園の所々にベルを設置し、その音色に親しめるように努めま した。
このベルコレクションの全資料約1900点が、 平成19年光葉博物館に寄贈されま した。 整理作業の中で、 本コレクションが各地域の生活を映すベルとして、 貴重な 資料であることが判りました。 スイスの伝統行事であるシルベスタークロイゼで 使用した大きなカウベル、 鋏に付けた小さな日本の鈴等、形や用途は実に多種多様 です。 このため、今年と来年の2回に分けて、 本コレクションを紹介することとしま す。
創立90周年に当たる本年は、 “コレクションの収集”に焦点をあて、その軌跡をベ ル関連同人誌 『駅鈴』や昭和学園関連の機関紙等に掲載した手記に辿り、 関連のベ ルを展示致します。 ベルに込めた人見楠郎第2代理事長の想いとメッセージを、こ の展覧会からくみ取って頂けたら幸いと存じます。
全資料をご寄贈下さり、 そして、本展覧会を開催するに当たり情報や写真の提供 を快諾いただいた人見楷子第3代理事長には、 心から感謝申し上げます。 また、企画 や情報収集に際してご助言ご助力を賜りました学内外関係の皆様に、末文ながら ここに感謝の意を表します。
2010年10月
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昭和女子大学光葉博物館

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