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真田十勇士

関ヶ原の合戦から十四年、徳川に歯向かった咎から紀州九度山村で籠居生活を強いられていた幸村を、猿飛佐助が訪れます。大阪城の淀君が対徳川の大将として幸村をリクルートするのです。忍びの里を裏切って抜け忍となっている切れ者佐助が、幸村に「おいらが策を授けてやる。それで、あんたをホンモノにしてやる。真田幸村の名と命、おいらに担がせちゃあくれねえかい?」　同時に佐助は同郷の霧隠才蔵をはじめとする精鋭を招集し無双の家来衆、真田十勇士を結成。農民たちのために夜盗、山賊が理を重ねて十勇士の評判は日に日に高まっていくのでした。

かくして大坂城に入城した幸村は、佐助から譲り受けた秘策、出城「真田丸」建築を申し出て、徳川の大軍を撃破するのでした。本小説の醍醐味は史実を下敷きにして大きな策謀を構築しているところです。最後の最後に大坂の陣がなぜ引き起こされたかが明らかになります。その手簿者が実に以外で、推理ものとしても十分に楽しめるのです。これこそシン・真田十勇士。



No way out

　舞台は１０年前から違法薬物「グリーンカクテル」がはびこ蕗る街・成目市。警察の取り締まりは手ぬるく、摘発は一向に進みません。その街の質屋「K」に紛れ込んだ幻の宝石シリウスを盗み出そうとシン、ヒロ、ケイタの三人の窃盗団が忍び込みます。一方グリーンカクテルの薬禍で娘を亡くした刑事・君島は、復讐を誓い売人と目されるヒロを追ってKに来ます。実はその質屋のオーナー竜こそが、違法薬物の元締の危険人物で、警官に賄賂を送っていた張本人なのでした。3者3様にどす黒い思惑を持っta

彼らが質屋の地下金庫室で出くわして、しかもそこで閉じ込められてしまいます。たまたま居合わせた店員たちを含めて8人が閉じ込められた地下室で睨みあう3者。その過程で薬物事件と警察汚職の実態が次第に明らかになってきます。

そして地下室のカギがかかったドアの向こうには、君島とともに非公式に薬物を追っていた県警本部捜査一課長・木戸誠が到着するのですが、実はこの男こそが汚職刑事で彼の第４の思惑のために事態は泥沼状態に…。