こちらの土鈴は、明治〜昭和期の昔に東京都の墨田区にあります向島百花園のお土産で作られた都鳥の可愛らしい夫婦土鈴です。

向島百花園は江戸後期に開設された民営の庭園で当時の風流人たちが集い、四季折々の草花を愛でたという場所にちなんで人の手で一つ一つ丁寧に作られた土鈴のお腹には「百」の陽刻あり、この銘は明治以降の製造品に刻んであります。

「伊勢物語（東下り）」ゆかりの都鳥はユリカモメのことで、現在は東京都の鳥たして指定された鳥です。

◉商品詳細

1つの寸法
高さ：4㎝
横：5,7cm
幅：3,5cm
重さ70g

向島百花園は江戸時代の文化２年（1805）頃、 江戸日本橋で骨董屋を営んでいた佐原鞠塢（さはらきくう）という粋人が向島寺島村の元旗本、多賀氏の屋敷跡約3000坪を買取り、鞠塢と親交 の深かった当寺の超一流の文化人たちの協力を得て、趣き豊な文人らしい庭園として創設したものです。

　やがて百花園内に1819年（文政二）頃佐原菊鳩が隅田川中州の土を採り、江戸の楽陶（隅田川焼）を起こしたものです。多くの都烏の絵を描いた器また香合・箸置き・土鈴などをつくりました。

菊鳩の陶法は京都の名工周平より受けたともいい、あるいは酒井抱一が持っていた乾山伝書から会得したものともいいます。

　菊鳩は早くから風雅をもって抱一・文晃・詩仏・千蔭・春海・蜀山らと交友があったため、隅田川焼は当時の名物としてもてはやされたと伝えられております。

◉以下検査語句
郷土玩具
江戸郷土玩具
東京郷土玩具
千鳥鈴
民芸
茶亭さはら
隅田川七福神巡り
ゆりかもめ
東京都墨田区
角田川焼
今戸焼
言問団子
新梅屋敷