"居留地から故郷へと戻る旅は反乱と看做された・・・

巨匠ジョン・フォードが苦い自戒を込めて描く最後の西部劇。

故郷から遠く離れた保護区で監視され、1年もの間、必要な物資も与えられないままに、飢えと病で仲間を失っていったシャイアン族。現状を視察するはずの議員団が訪れなかったことで、彼らは2400キロ離れた故郷に戻ることを決意する。同情を寄せながらも追跡を始めた騎兵隊のアーチャー大尉（R・ウィドマーク）は、何とか衝突を避けようとするが、遂に両者の間で戦いが始まってしまう。やがて通信が途絶えたことで、不穏な噂が広まり、ドッジシティでは市民軍が結成、隊長に名保安官ワイアット・アープ（J・スチュワート）が選出された。小競り合いはあったもののシャイアン族は旅を続け、そのまま冬を迎えることになる。

シャイアン族の行進という「静」とスペクタクルな銃撃戦という「動」の対比が重厚なドラマを紡いでいく。巨匠ジョン・フォードが手掛けた最後の西部劇にして畢生の感動作。