イギリスのバンド「This Heat」は、1976年に結成され、ポストパンクや実験音楽のシーンで非常に重要な存在とされています。バンドはチャールズ・ヘイワード（Charles Hayward）、チャールズ・バレン (Charles Bullen)、ガレス・ウィリアムス (Gareth Williams) の3人で構成され、彼らはロック、ジャズ、エレクトロニカ、ダブなどのジャンルを融合し、革新的で前衛的な音楽を生み出しました。This Heatの音楽は、ノイズや即興演奏、リズムの実験などを特徴とし、後のアヴァンギャルド音楽やインダストリアルミュージックに大きな影響を与えました。

**アルバム『ディスヒート』（This Heat）**は、1979年にリリースされた彼らのデビューアルバムで、ポストパンクと実験音楽の傑作として広く認識されています。このアルバムは、緊張感のあるサウンドスケープ、抽象的な歌詞、そしてリズムの複雑さで知られています。アルバムは多くのジャンルをまたいでおり、ロックの枠を超えた多層的なサウンドを展開しています。

**『This Heat』の主なトラックリスト**:

1. **Testcard** – 静かで不穏なイントロが特徴的なトラック。
2. **Horizontal Hold** – 激しいリズムと不規則な構造が印象的。
3. **Not Waving** – ポストパンクの影響が色濃い、感情的なトラック。
4. **Water** – ミニマルでありながらも、深みのあるサウンドが際立つ。
5. **Twilight Furniture** – 詩的で暗い雰囲気の楽曲。
6. **24 Track Loop** – ループされたビートと実験的な音響処理が特徴。
7. **Diet of Worms** – 短いが印象的なインストゥルメンタル。
8. **Music Like Escaping Gas** – 音響実験が詰まったトラック。
9. **Rainforest** – 静謐でありながらも神秘的なサウンドスケープを描く。
10. **The Fall of Saigon** – 歴史的なテーマに触れた、深いメッセージ性のある楽曲。

他名盤→#HF1987