1990年3月発売の初版、帯付き箱入り、布の装丁です。
巻末には、新潮二月号に掲載されてすぐ１ヶ月後に発売されているのです。つまり、開高健が1989年12月9日に亡くなってまもなく発売された、ということになります。
作家の凝縮された魂が、この一冊になったものと言えましょう。
それがいいも悪いも、これだけは残したかった、と考えたらいかがでしょう。ただ、ノーベル賞までは程遠いかな、とは思います。釣り好きな開高健ファンはいても、純文学の小説は読むのには結構重いかな、と。
読書会で、珠玉、を、読んで派生してこの本にたどり着きました。
作家の最後を、飾る一冊に相応しいものです。34年経過しております、
背表紙の上部はくすみが、見開きの角に日付が書いてあるのですが、他はキズ、折れスレはないようです、中古であることを十分ご理解くださいますようお願いいたします。