「男の系譜」「忍びの旗」2冊セット 池波正太郎著
「男の系譜」 池波正太郎
歴史上の男たちの生き様をテーマに、池波流「男の美学」を語る。流れるような語りから、池波作品の世界観、美しさ、魅力がよく分かる一冊です。
織田信長が同盟者・徳川家康の長男信康に腹を切らせたのはなぜか。喧嘩相手の頭目・水野十郎左衛門の屋敷の風呂場で殺された幡随院長兵衛はどんな男だったのか。明治維新の立役者・西郷隆盛が新政府と袂を分ったのはなぜなのか。
戦国・江戸・幕末維新を代表する16人をとりあげ、つねに「死」だけを確かなこととした生き方を、現代日本人と対比させながら際立たせた語り下ろしの雄編。
「編者あとがき」より
この本には一本の太い骨がある。戦国武将から幕末維新の群像まで、さまざまな男たちの系譜をたどりながら、彼らを一つにつらぬいている池波正太郎その人の骨である。ここで語られているのは、ときには信長であり、家康であり、あるいは井伊大老であり、西郷隆盛であるが、それ以上に、池波正太郎自身である。だから、この本を読む人びとは、日本の男の系譜というものを二重に語り聞かせてもらったことになるのだ。
「忍びの旗」 池波正太郎
「われら、忍びの者の世界には人知れぬ隠し事が、いくらもある。それは、この身が八つ裂きになっても外へ洩らしてはならぬものなのだ」
愛か任務か――甲賀者の苦悩。秀吉の小田原攻めの裏に潜む熱い人間ドラマを描く傑作時代小説。
戦乱の渦がいやおうなく忍びの世界をも巻きこんだ豊臣秀吉の治世――甲賀忍者・上田源五郎は、亡父の敵とは知らず、その娘を愛した。彼の運命を変えたのは、実にこの時であった。“忍びの生死は闇から闇へ消えるもの。だが俺は……" 組織の非情の掟にそむき、執拗な追跡をうけつつも、人間の熱い血と忍者の苛酷な使命とを、見事に溶け合わせて生きぬいた男の流転の生涯。
「解説」より
プロフェッショナルとしての誇りにかけて己の仕事はなしとげねばならぬ。同時に、愛する者たちをも守りぬかなければならぬ。厳しい忍びの掟の中で、上田源五郎がいかにこの二律背反を一つにしようとするか。そこのところに注目して読めば、この長編小説は、忍者小説というよりも家族というものを主題とした文学であることに気付くだろう。
歴史上の男たちの生き様をテーマに、池波流「男の美学」を語る。流れるような語りから、池波作品の世界観、美しさ、魅力がよく分かる一冊です。
織田信長が同盟者・徳川家康の長男信康に腹を切らせたのはなぜか。喧嘩相手の頭目・水野十郎左衛門の屋敷の風呂場で殺された幡随院長兵衛はどんな男だったのか。明治維新の立役者・西郷隆盛が新政府と袂を分ったのはなぜなのか。
戦国・江戸・幕末維新を代表する16人をとりあげ、つねに「死」だけを確かなこととした生き方を、現代日本人と対比させながら際立たせた語り下ろしの雄編。
「編者あとがき」より
この本には一本の太い骨がある。戦国武将から幕末維新の群像まで、さまざまな男たちの系譜をたどりながら、彼らを一つにつらぬいている池波正太郎その人の骨である。ここで語られているのは、ときには信長であり、家康であり、あるいは井伊大老であり、西郷隆盛であるが、それ以上に、池波正太郎自身である。だから、この本を読む人びとは、日本の男の系譜というものを二重に語り聞かせてもらったことになるのだ。
「忍びの旗」 池波正太郎
「われら、忍びの者の世界には人知れぬ隠し事が、いくらもある。それは、この身が八つ裂きになっても外へ洩らしてはならぬものなのだ」
愛か任務か――甲賀者の苦悩。秀吉の小田原攻めの裏に潜む熱い人間ドラマを描く傑作時代小説。
戦乱の渦がいやおうなく忍びの世界をも巻きこんだ豊臣秀吉の治世――甲賀忍者・上田源五郎は、亡父の敵とは知らず、その娘を愛した。彼の運命を変えたのは、実にこの時であった。“忍びの生死は闇から闇へ消えるもの。だが俺は……" 組織の非情の掟にそむき、執拗な追跡をうけつつも、人間の熱い血と忍者の苛酷な使命とを、見事に溶け合わせて生きぬいた男の流転の生涯。
「解説」より
プロフェッショナルとしての誇りにかけて己の仕事はなしとげねばならぬ。同時に、愛する者たちをも守りぬかなければならぬ。厳しい忍びの掟の中で、上田源五郎がいかにこの二律背反を一つにしようとするか。そこのところに注目して読めば、この長編小説は、忍者小説というよりも家族というものを主題とした文学であることに気付くだろう。
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