Minolta-35 MODELⅡ（後期型）



このカメラは1955年頃の製品になります。

つまり69年前のコピーライカ？のL39マウントレンズが使えるカメラです。





L39レンズは現在でも良いレンズが安価で入手可能ですが、国産の安価な中古カメラのCanonPやModel 7 はプリズムの劣化で悩ましい処でしょう。

ゾルキーやフェドは素人修理品が多く、シャッターが低速から高速までキッチリ開く良品がなかなか有りません。

これらはライカのなんちゃってコピーなので、前・後幕のテンション調整は幕竿の位置と巻き軸の嵩増し(現在と違う幕厚を含め)太さが当時の指定通りに出来ていないと、きちんと開きません。



この様な職人技頼りの調整を工業製品として確立するために、当時ミノルタは巻き上げ位置の幕竿同士のスタートを敢えて距離を取り、先幕の移動タイミングに併せて後幕を追従させる事を上部のギアー組で解決した様です。

ストップ位置は幕箱の隙間中で先竿に後竿が重なる様にして終了していますので、テンションを必要以上に加えないで下さい。



ミノルタはレンジファインダーが優れており唯一の欠点はシャツター幕の粗悪さです。



保管時に巻き取られていた方の幕は溶けてしまい再生は不可能になりますので交換が必要になります。



こういった事を理解した上で無いと正しい整備は出来ないと思います。



私はフィルムを入れる前に、おまじないとしてシャッター幕をほぐす様に空シャッターを30回位行います。



出品のカメラは当時のギア組を乱すこと無く清掃と潤滑を行いました。

シャッターリボンと幕は先・後を貼り替え長く使用に耐えられます。



またスピードガバナ含め全分解CLAを行いました。



試写及びレンジファインダー ピント合わせ（無限遠/トリミング有り）

レンズ：CANON 100mm 3.5f(三脚固定・シビアに観察出来ます)

フィルム：ADOX CMS 20 II

SS：1/500

データー：Nikon FilmScanner使用



マウント調整シムを下部左右2枚追加し、結像周辺の滲みが無くなりました。



写真のCANON 100mmは商品に含みません。



付属品

M39ボディーキャップ