ご覧の通り、かなり濃い目のピンクの上下です。
林家夫妻のような個性激しいショッキングピンクではなく、阿佐ヶ谷姉妹のように柔和で上品な色合いではありますが、さすがに上下合わせて着るには勇気が必要です。とにかくピンクです。

親戚から譲り受けましたものですが、ピンク一色の圧に負けて一度も袖を通したことはなく、気づけば破魔矢か御札のように、クローゼットの中央に鎮座しておりました。

改めて見たところ、立派な肩パッドが内蔵されていることから、おそらく40年ほどは前のものと見受けられます。
さらに、長く愛用されていたであろうにもかかわらず、まったく型崩れしていないシルエットは、生地の丈夫さとたしかな縫製の技術を感じさせ、日本製の品質の高さを物語っています。
これで色さえ白か黒だったら、と思わずにはいられません。

ピンクがお好きな方にはもちろん、日本のバブル絶頂期を偲ぶことができるアイテムとして、または舞台衣装として、どなたかのお役に立てるのではないかと思い、このたび出品した次第です。どうぞご検討ください。