終戦直後、1947年の日本交通公社時刻表。



特急はゼロ。急行列車でさえも東海道線に2本設定のあるのみ。愛称付きの列車もなしという如何に切迫した時代だったかをうかがい知ることができます。



ほかの種別は、走るかどうかも分からない「臨時列車」が、現在の快速列車以下の通過駅の列車として設定があるのみ。



大糸線や紀勢本線など、まだ東西や南北が繋がっていない本線や路線が多数。戦中に運休中されていた路線はこの当時既になくなっていますが、今では幻のローカル線も含めて、どの路線も一日３～５往復程度と車両不足が読み取れます。



列車番号は首都圏と大阪地区以外はSL牽引を示す数字のみの番号がほとんど。戦後混乱期の鉄道事情を垣間見ることのできる貴重な資料です。



こちらは、昭和52年に日本交通公社自らが企画。原本を忠実に再現した復刻版。



発売当時〜復刻までの期間より、復刻時〜現在までの期間の方が既に長期間経過し、むしろこちらの方が古書としての風格。小口のヤケ感、経年によるシミ等も相まって、もはや復刻版なのか本物なのかの区別をつけるのが困難な状態に。



発刊当時のまま、書斎の本棚に長年手付かずで保管されたようなタイムスリップ的な状態も含めてお楽しみいただけます。

実本でこれだけの良コンディションのものはまずお目にかかることがありません。



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