2004年 ヨーロッパ・レイヴを巡る旅


大空の下に何千人もの見知らぬ連中が集まり、バカでか いスピーカーの前で踊る。気がつきゃ、ここ数年そんな レイヴ・パーティーを追いかけて旅を続けている。 “自分探し”なんてケチ臭い考えを身にまとって異国の 地をさまよい歩いたのは、何世代も前の老いぼれどもの 昔話だ。旅に出るのに理由なんかいらねえ。

ヨーロッパはいくつもの国が密集する地続きの大陸だ。 世界中から集まってきたレイヴァーやトラヴェラーは、 毎週どこかで開かれるビッグ・フェスティバルを目指し ながら国境を越えて移動する。ダンスフロアで出会った 仲間たちの足跡は、やがて大陸を駆け巡る狂ったTRIBEのうねりとなるだろう。そこで共有した一瞬は自分 の中で血となり、肉となり、生きてゆくための勇気とな る。大切なのは時間の長さなんかじゃねえ、瞬間の深さ だ。カッコいいとか悪いとか、流行りだとかなんだとか、 そんなんじゃねえんだ。

2004年もヨーロッパは熱かった。忘れられない瞬間が、 いくつもまわりで輝いていた。これは仲間たちの物語だ。 踊ることで、腕をぶんまわして大地をぐるぐるまわるこ とで、青空の向こうに浮かんだ小さな希望を垣間見た同 志たちの物語だ。あいつらに貰ったエネルギーを少しで も誰かに還元しようという、意思を越えた想いだ。

ヨーロッパの色々な地でのフェスティバルは最高にハッピーな気持ちになれますよ

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