時代のある享保雛・親王飾りの比較的コンパクトな雛人形です。

男雛 縦・約10.5cm 横・約16.5cm 高・約11.0cm
女雛 縦・約11.5cm 横・約17.0cm 高・約13.5cm(天冠含む)

銘はなく、作者や製造元は特定できておりません。
大正末年生まれの祖母の持ち物でしたので、おそらく明治から昭和初期の間に製作さたれ雛人形であると考えられます。
したがって百年程度は昔のお品なため、経年による劣化等問題点は多々ございますので、以下列挙致します。

全体
・お顔や手の白塗部分に若干の汚れ・変色が見られます
・お顔に一部塗り直したかに見受けられる箇所がございます
・装束は布と紙で出来ておりますが、経年による汚れ・変色・褪色・折り目・朽ち・千切れ・虫喰痕等が随所にございます
・頭髪は植え込み式で、若干の乱れ・ボサつきがございます

男雛
・お顔の右目脇に盛り上がりが認められます
・右手に一部塗料が剥げた箇所がございます。
・頭髪の形状からして特に違和感はないですが有職的にはやはり冠が必須と思われますので、冠を紛失している可能性があります。
・太刀の兜金(柄頭)を逸失しているように見受けられます。

女雛
・檜扇を安定して持たせにくい手の形状になっており、指に何らかの欠損があるのかも知れません。
・頭髪背面に木地が露わになっている箇所がございます。
・座ったお姿なためよく分かりませんが、装束背面に雑な処理が散見され、もしかしたら裳裾自体が欠落している可能性があります。
・天冠端に4箇所1mm程度の穴が穿ってありますので、あるいは元はここにビーズ等の吊し飾りがついていた可能性があります。

この他にもまだ発見に到っていない問題点もあろうかと存じます。
ゆえに、素人の検品した、時代を経た骨董・アンティークであることをどうぞ宜しくご理解の上、ご購入をご検討下さいますようお願い致します。

またこの雛人形が包まれていた「反古紙」には文中に「両」という貨幣単位が出て参りますので、江戸期の「反古紙」がまだ世の中に残存していた時期(明治中期辺り)に製作された可能性が最も高いかと推察されます。
この「反古紙」も、雛人形と同梱してお送りさせて頂きます。

なお、画像にある「金屏風」と「敷台」は撮影用であり、商品には含まれません。

特徴...親王飾り（男雛・女雛のみ）