定価2,920円／A4変形版／303p



文学作品の読み方・読ませ方に正解はありません。しかしながら『ごんぎつね』のような名作も、教師の導きによっては色褪せると言うのですから、背筋が凍りました。作品の輝きは読み手の子どもたちの目の輝きです。豊かな学びに落とし込むシナリオはあるのか、効果的な言葉かけとは何か。それぞれの作品に応じた授業実践が実況中継的に編まれていて、子どもたちの表情までがありありと浮かんでくる構成にはジェラシーさえ感じます。

アクティブラーニングに立脚していますが、閉じた空間で完結できる支援モデルなので、バーチャル学校やフリースクールの支援素材としてもおすすめです。



【目次より】

１）文学作品の〝読み〟とは

・文学作品を〝読む〟とは

・賢治って奴ぁ、暗い奴だったんだ（宮沢賢治『蜘蛛となめくぢと狸』を読む）

・教師の〝読み〟に従わせる文学教育（新美南吉『ごんぎつね』の授業）

・新美南吉『赤いろうそく』の読みとり

・文学のおもしろさを奪ったものはなにか（安岡章太郎『サーカスの馬』の読みとり）

・文学の授業における発問とは

2）文学作品の〝読み〟の授業

・新美南吉『ごんぎつね』子どもたちは何をどう読みとったか

・花岡大学『海ぞいの道』いじめ問題に文学の授業で迫る

・立原えりか『あんず林のどろぼう』メルヘンを読む

・外山滋比古『赤い風船』〝赤い風船〟の少女をたずねて

3）戦争文学の〝読み〟の授業

・今西祐行『一つの花』みんなの心に咲いた〝一つの花〟

・いぬいとみこ『川とノリオ』人間の生き方を問う

・今西祐行『ヒロシマのうた』ていねいに文章を読むことのたいせつさ

4）詩と短歌の授業

・三好達治『土』

・草野心平『春の歌』

・小林純一『茂作じいさん』

・石垣りん『表札』

・吉野弘『奈々子に』

・浜口国雄『便所そうじ』

・短歌『葛の花』歌集『海やまのあひだ』から



表紙カバーや本紙にスレや経年褪色・折皺はなく、あまり使用感はありません。

古い本ですが、私を多面的に支えてくれた宝物を、次世代の教育を支えてくれる方へ託したいと考えて出品しました。値下げ交渉歓迎です。