●『純愛、熱愛、そして純愛』 (ガッシュ文庫)

剛 しいら (著), 山本 小鉄子 (イラスト)



　出版社 ‏ : ‎ 海王社 (2012/01/10初版)

文庫サイズ ‏ : ‎15.2×10.7×1.1cm。 241ページ



●【同梱附録カードつき】；14.0×9.5cm。ショートストーリー(写真6&7枚目)&イラスト(写真1&5枚目右)うらおもてに印刷カードが１枚



●【中古本状況など】

▼本編の天地側面(小口面)少々日焼け変色みられます。側面にページ閲覧めくり汚れ少々みられます。天井部分に少々シミ汚れ個所あります。

ほか誌面そのものはきれいです。汚れなどありません。



●【作品紹介】



出会って、すぐに心を奪われた。

誰もが惹かれ歓心を得たいと思う、美しくて傲慢な男。

望はそんな男を愛してしまった――。

大学の写真学科を中退し、海辺の町にある写真館を継いだ望。

それは想えば想うほど、高慢に振る舞う残酷な恋人・櫂人と別れるためだった。

だが三年後、カメラマンを目指していた櫂人が、事故に遭い半身不随となったことを知る。

彼の孤独を知りながら、愛していながら、自分は逃げだした――。

後悔の念に苛まれた望は、櫂人に救いの手を差し伸べるが…



●【読者レビュー】

根深いトラウマを埋めるような愛情

櫂人のような根深いトラウマを抱えている人を好きになってしまった

望は不運というか…。

一度逃げ出した望ですが、大学生くらいの年齢でよく2年も我慢できたものだと。

離れていた間にそれぞれが感じたことは、

これからのふたりの生活が幸せなものになるためには

必要な経験だったのでしょう。

思ったことを言えるようになった望にこそ、櫂人も心を預けられる時が来るだろうと思うので

時間はかかるだろうけれども、望のためにも櫂人自身のためにも

望の気持ちをもっともっと信じられる櫂人に早くなってほしいです。

最後の写真館の情景はふたりらしい幸せな時間が流れていてホッとしました。



勿体ないと思うのは…

櫂人が望むに対して依存ではなく本当の愛情を持つに至る過程を、セリフだけじゃなくて、もっとゆっくり丁寧に描いてほしかったなぁ。と思います。ここで終わってしまうのがちょっともったいないなぁ、と思いました。二人が穏やかに想い合っていく様子をもっと読んでいたかった、という感じです。