1〜3巻が本体イラスト表紙の懐かしバージョン。

キャンディにありがちな塗り絵、シール、記名、悪戯書、切り抜き、カバー本体テープ貼り付け等の不良品を一切含まない、初期の黒文字版統一のワンオーナー品。

保存状態が余りにも良過ぎる当セットを、市場に出すか否か最後の最後まで迷いましたが、私以上にキャンディ命という方がおられるかも、その方の下へ行くべきと判断し、出品を決断しました。

これまで100セットを超えるキャンディ✕2を精査鑑定し（メルカリでの出品は70セット程度）てきましたが、遂に来た、よくぞこの状態で半世紀近く凌いでくれたと感動した別格中の別格品です。

と言いますのもキャンディ✕2が広く一般に認知されるのは、単行本では4.5.6巻と徐々に人気が高まり、7巻単体で初の百万部所謂ミリオンセラーを叩き出し、その後の爆発的人気は皆さん御承知の通りです。

連載当初から一定の支持は得ていたものの、単行本で言うと1〜3巻辺りは一部の熱狂的な読者に支えられていたに過ぎません。ところが4巻を発刊する頃には売れ行きが右肩上がりで、出版元である講談社は本体表紙の刷新を図り、以後増刷される再販も1〜3巻はオレンジのKC表記で統一されます。

知る人ぞ知る一部のファンのみが購入したイラスト表紙のキャンディは発行部数が少ない事に加え、発刊から50年近く経過している為、状態に難があるケースが少なくありません。そうした背景から綺麗なものは淘汰されたものと思っておりました。

ところがこの度茅葺屋根の古民家を解体するにあたり、昭和テイストの桐箪笥の中から、奇跡的とも言える保存状態良好なキャンディ✕2の全巻初版セットが姿を現し、骨董品目当てに作業に参加していた私が有難く頂戴し鑑定した結果、これまで見たどの初版セットも遠く及ばぬ生きてて良かったレベルの美品セットに感動しました。

私の肌感覚では100セットに1つあるかないかの良品で、もっと言えば果たしてこのクラスのものが世の中に現存するのかどうか甚だ疑問で、発行部数の多い再販ならまだしも、オール初版で入手するのは至難の業。

その奇跡的な逸品がボタン一つで手元に届く良い時代になりました。ブランドバック一つ飛ばせば容易く入手可能、分割払いにすれば誰でも買えます。私見ですがこれを超えるものは今後出て来ない、素直にそう思います。