「システムバイオロジー (現代生物科学入門 第8巻) 」

浅島 誠 / 黒岩 常祥 / 小原 雄治

定価: ￥ 3000



【商品状態】

古本のため、表紙に経年劣化があります。

中に汚れや書き込みがなく、比較的に綺麗な状態です。



【内容紹介】

ゲノムや細胞のダイナミズムが明らかになるにつれ，生物をあらためてシステムとして理解しようとする新たな潮流が大きく進展している．ただし，その定義は一律ではない．チューリングパターン，ロバストネス，複雑系，分子ネットワークなど，システムバイオロジーをめぐる代表的な考え方やその特徴をそれぞれの第一人者が語る．

　システムバイオロジーという学問分野は新しい分野であり，今大きな発展をしている．しかしながら，システムバイオロジーという言葉と研究内容は研究者間で必ずしも一致はしているわけではない．工学や数理または医薬，複雑系から生物を見るとき，それぞれでいうシステムバイオロジーとは何を特長づけるのかを解説してもらうことを念頭に置いた．

　１章では，近藤滋氏に，生命のもついろいろな情報や分子の働きを時間的・空間的パターン形成として，とくにチューリングパターンの形成を軸に解説していただく．２章では，システムバイオロジーの提唱者でもある北野宏明氏に，システムバイオロジーのもつ大きな特徴である「ロバストネス」を中心に解説してもらう．また，３章では，金子邦彦氏に，統計物理学に基盤を置く複雑系の研究から，ゆらぎや安定性，可塑性や適応，発生といった生命の動的現象をどう捉えるか，最後の４章では，黒田真也氏に，生化学的な立場から，フィードバックシステムとして分子ネットワークを中心に生命の基本原理を捉えようというアプローチを解説していただく．

　システムとはネットワークであり，さらにネットワークの上のネットワークを結びつけるというNetwork of Networksのような考え方もある．それはある面でいうと生物のしなやかさそのものと情報処理の理解なくしては進まない学問分野といえる．それぞれの解説を通じて，この分野に大きな関心をもたれ，さらにその分野を切り開いていこうという読者が現れることを願ってやまない．







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