初代児玉作（先代作）小手　甲手　機械刺奴仕立　剣道　防具

東京板橋児玉作。先代が製作した1980年代ごろの小手になります。

使用感はほとんどなく、色濃い藍色が残っていますが内張りもほとんど汚れはなく、年式を考えるとかなり程度が良い状態です。
新品に極めて近い状態であると言えます。

二代目作の新品は勿論今でも購入可能ですが初代作で状態のよいものは昨今かなり少なくなり、希少と言えます。

軽量ながらアンコの詰めも多く、布団もかなりしっかり感があります。昨今の道具に比べてこれぞ武具、といった雰囲気を濃厚に纏っています。

小ぶりな頭の丸みを帯びたフォルムは昔ながらの東京の小手の特徴と言えます。
また、奴の手まつり仕上げ、小唐鹿革の奴、別珍の裏地、バッツバツの鹿毛アンコと手刺しにも負けない最高級の仕様を満載した頭を、ミシンの小手に搭載するという考えは当時ならではの冒険的な取り組みだったと言えるでしょう。
最近の甲手とは違い中は遊びが少なく、掌に吸い付くような造りと成っていますが、昔の道具は今より少しきつ目を奥までしっかり嵌めて使う設計になっているので、よりダイレクトな使用感を味わうことができます。

ご覧の通りあまり使い込まれておりませんので、
揉みほぐし、叩くなどすれば一層手の形に馴染み、唯一無二の相棒として活躍してくれることでしょう。

私はもう少し余裕がある方が好みですが、タイトな着用感が好みの方にはドンピシャだと思います。
我こそは、と腕に覚えのある方にこそ手に取って欲しい逸品です。

名人作の小手を普段使いしてみたいという方に是非！