ビル・エヴァンス・アット・タウンホール+3

新品/廃盤 見開き紙ジャケ

Bill Evans at Town Hall







▦「ビューティフル・ラヴ」「マイ・フーリッシュ・

ハート」「ワン・フォー・ヘレン」という未発表

3曲だけでも買い決定、見開き紙ジャケ仕様盤。

1966年2月21日、ニューヨークのタウンホールにおけるコンサートの模様を録音したライヴ盤。ヴィレッジ・ヴァンガードといったクラブでのギグとは趣が異なり、チャック・イスラエル、アーノルド・ワイズの的確なサポートを得た品格のある演奏に心打たれる。拍手の規模も広がリも豊か、コンサート全体に風格と高級感すら漂っている。



冒頭の「I Should Care」は疾走感が心地よく、新任ドラムスのワイズもうまく溶け込みつつトリオは一体となって快調に飛ばす。ここから「Spring is Here」「Who Can I Turn To」とリリカルなナンバーが続き、ベストはM4「Make Someone Happy」か。エヴァンスはこのミュージカル曲がお気に入りで76年のトニー・ベネットとの共演盤でも取り上げている。そして最大のハイライトはわずか2週間前に他界した父親に捧げた「In Memory of His Father」。組曲とはいえ基本的には4曲の小品をつないだメドレーでコンサート・ピアニストとしての貫禄も十分に弾き切る。聴き応えはたっぷり。



ボーナス・トラック3曲も超・貴重。エヴァンスの2大愛奏曲といえる「Beautiful Love」、「My Foolish Heart」は1968年にリリースされた初のベスト盤『Best of Bill Evans』に収録されていたもの。このアルバムはエヴァンス自身が選曲にあたり、わざわざ未発表曲をチョイスしたというから聴きもの。「One for Helen」は後期エヴァンスの代表的なオリジナルだが、これが初出となる未発表演奏。名曲の初演として価値は高い。というわけでこの3曲、通常のオマケ的なボーナス・トラックとは格が違うスグレモノといえる。



初のコンサート・ライヴ盤である本作、ずばりモントゥルーに比肩する名演が繰り広げられているからマストバイ。このゲイトフォールドの紙ジャケ仕様で、ぜひ。