職人さんにあこがれます。
自分の手で、道具で、新しい命を宿すものをつくる職人さんもいれば、古く愛されて壊れたものに命を再び吹き込み蘇らせることができる職人さんもいる。

ルリユールおじさんと呼ばれるその人は、少女が大事にしていたバラバラになった植物図鑑を元通りにしてくれた上に、彼女だけの特別な図鑑にしてくれた。

目の前で初めて見る製本職人の仕事。
少女の目にはどんな風に映ったのでしょうか。
人生において、特に子供時代に触れる大人の本気の仕事姿とその姿勢は大きな影響を与えるに違いありません。

何より手作業で蘇ったその図鑑は、新しい図鑑を買いなおすよりももっともっと愛着のある特別な宝物となったでしょう。

素晴らしいお仕事ですね。
いせひでこさんの丁寧な製本作業の描写と、子供に媚びない、そして大人にも媚びない、どこまでも対等な少女とおじいさん職人の関係が本当に素敵な作品です。
お好きな方に、ずっと気になっていたけれど購入しそびれた方におゆずりします。　
2023年に購入したもので、綺麗な状態です。

講談社出版文化賞絵本賞受賞

「ルリユールおじさん」
いせひでこ
定価: ￥ 1760

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