『救援ノート』救援連絡センター



【本書・はじめにより】



反戦反安保のたたかいは、学生・労働者・農民・市民によって、さまざまな 形で急速にはげしく、くりひろげられています。とくに、一九六七年の羽田 闘争以来国家権力は、これらのたたかいに対して、催涙性毒ガスの使用、ガス 弾の水平狙撃、逮捕後のリンチ、大量の不当逮捕、八ヵ月にもおよぶ長期勾留、 分離裁判の強行などおどろくべき弾圧を日々強化しております。 また、きわめて 市民的なデモに対しても、ジェラルミンの檻をもって規制し、威嚇をもって挑発 し、逮捕するという横暴が日常化しています。 私たちは、



一、国家権力による、ただ一人の人民に対する基本的人権の侵害をも、全人民への弾圧であるとみなす。



一、国家権力による弾圧に対しては、犠牲者の思想信条・治的見解のいかんを問わず、これを救援する。



という救援の基本的立場に立って、救援活動をもっともっと充実させていくためにより多くの人々に参加していただくために、その手がかりとなり、心得となるものをまとめてみました。



この小さなノートによって、私にもできる。自信が生まれ、私にできるこ とからはじめていくことができればと期待します。 (一九六九年九月)



第三版にあたって



七一年末の留置規則改悪 七二年四月の火炎ビン法成立など、国家権力の側は、 治安維持弾圧に本腰を入れ、来年には五〇年来の懸案として刑法の大改悪を実 現しようとしています。 そこに貫かれているのは、体制に手向かおうとするいっ さいの人間の隔離、絶滅抹殺という、まさにファシズムの理想に他なりません。 そして、反過激派キャンペインとローラー作戦が、 ファシズム司法へ向けての大 的動員の一大布石として展開されています。 このような転換期の弾圧に対する よう特に第三部は大巾な書き換えが行われています。



救援運動を担う私たちは、留置規則改悪に対し強く闘ってきました。 それも、 この改訂に反映されています。



(一九七二年八月)





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