◼️かがみの孤城（単行本）
　作家: 辻村深月
　出版: ポプラ社
　定価: ¥1980（税込）
◼️不登校の中学生たちが鏡の向こうの不思議な城で互いを知り、前に進もうとする物語。
　学校での居場所をなくし、閉じこもっていた主人公の女の子「こころ」の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。
　ミステリーとまではいかないけど、散りばめられた違和感という名の伏線を、見事に回収していく。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれましたーー泣けるぅ〜。人におすすめしたくなる気持ちが、とてもよく分かる一気読み必至の作品です。
◼️読み終わってから、グリム童話「おおかみと7ひきのこやぎ」を知らなかったので（大人になって覚えていなかった）、購入し読みました。
　この童話を知らない人は、先に読んでおいた方が良いですよ。いっそうこの物語が面白く読めると思います。
◼️アニメ化されているけど、アニメでは全然この小説の良さが表現しきれていないので、作品としては不作だと思っています。ストーリーもキャラクターも演出も陳腐に感じた。こんなに見ていてはっきりと「つまらなかった」と思ったアニメはなかなかない。本屋大賞を受賞した面白い原作の物語が泣く。ぜひ原作の小説を読んでいただきたいです。
◼️本の状態は、目立った傷や汚れはありませんが、中古本であることをご理解いただきご購入をお願いします。