スペイン ハンドブックと有りますが600ページに及ぶ多肢に渡る事典です。読み物としても成り立っています。

1982年刊ですから、まだフランコの影が残っていた頃でしょうか？

地理、歴史、言語、から始まり、思想、宗教、その国民性、スペインを際立たせる、文学、演劇、美術、建築、音楽、映画、時代を生きる人びとの教育、政治、経済、産業まで。

　一度通読すれば、1982年を起点、視点に、スペインの様々な要素をざっくりとではありますが、繋ぎ合わせることができます。
　42年前の古書なら遡ることができます。今とは今の歴史書とは少なからず違うスペインの印象となるかもしれませんが、それもまた興味深く……歴史は、時代は、時と共に枝葉がこぼれ落ち、薄まってしまいます。情熱とフラメンコの国と括られる20世紀のスペインの人の姿形が今より濃く、くっきりと浮かぶのは必然ではないでしょうか…少なくとも40幾年過ぎた2024年から見るより……

　個人所有の古書になります。
相応の経年劣化、ヤケ、開きクセ、天地小口に薄いシミ等見られますがまずまずかなと思います。
ご理解の上、ご検討下さい。