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千利休　唐木順三　昭和33年 初版
貳百八拾圓　筑摩書房

外箱　灼け傷み、背表紙に剥がれなど劣化あります

本
ヤケスレ、シミが画像のページとその前後同じ箇所に6枚12ページ程。画像のページが1番濃いシミです。
見開きは画像のように灼けています
綴込みの年表つき。
概ねは画像の利休の切腹のページの様な状態で、支障なく読んで頂けると思います

巻頭に長谷川等伯の利休像を掲載。

秀吉によって切腹を命じられ、悲劇的な最期をとげた利休は、いまなお日本の生活や文化のなかで大きな比重をもって生きている。本書は、利休の生涯を、世阿弥、芭蕉のそれと比較し、権力者たる信長、秀吉と結びついた利休芸術の真諦を追求した、すぐれた芸術論であり、日本文化論である。

目次
さびとわび　世阿弥と利休
堺商人の性格
信長と茶湯者
山崎の妙喜庵
大阪城と山里丸
書院と草庵
利休以後の茶
利休の切腹
日本の近代化、世俗化の問題
利休から芭蕉へ
わびからさびへ
長谷川等伯と利休
南方録の問題
初花経歴譚
関係人物生没年表

ネットより
氏の興味は、利休の美学形成にひたすら絞られている。具体的には「わび」と「さび」という言葉を鍵にして、時代的に世阿彌の「さび」、利休の「わび」、そして、芭蕉の「わび」と「さび」を論じている。戦国・下克上の修羅をへて安土桃山、そして江戸時代へと世が移り変わるにつれ、「さび」と言い「わび」とも呼ばれた美意識が、利休という複雑な人格の中で、どのように磨かれ、次代に受け継がれていったのか、その変遷が綿密にたどられていく。

有り体に言えば、信長、秀吉の、すべてを金で豪奢に飾り立てようとする趣味に対して、利休は無彩色の美学で批判的に対抗したが、両者の対比を逃れては、「利休好み」も成立があやういということだ。

黄金と対峙する漆黒、それが利休の色だ。


♢唐木 順三
日本の文芸評論家、哲学者、思想家。
著書　現代日本文学序説　森鴎外
夏目漱石ほか


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