★1984年第一刷発行
★カバーにヤケ、天地にヨレ、傷有り。
★カバー本体は目立つシミ汚れ等無く、経年比で美品です。

　松谷みよ子氏の民話は、黙読で良し、読み聞かせればリズム感の美しさで、更に良しの、日本語を味わって頂くのに最良の文学と存じます。

　表題作、数を数えるのが大好きなカッパの坊やが主人公です。

　くねくねした川の曲がり角が百あって、その角ごとにカッパが一匹ずつ住んでいて、でも、何度数えても99匹しか居ないと泣く可愛いカッパの坊や。

　はい、皆さまもうお気付きですね。自分を数え忘れてるのでした。数えるのが好き、というところ、セサミストリートのカウント伯爵みたいです。

　曲がり角毎にカッパが居ても、不思議は無い野山の風景だったのでしょう。今でも、香嵐渓に行くと、岩に座ってカッパがキュウリに味噌をつけて食べてそうですが。

　十五の楽しい昔話が収められた、緑と赤で表現された簡素な筆絵の挿絵。物語のイメージにバッチリ合ってます！豪奢な西洋もののお話も素敵ですが、日本のお話の、昔からの素朴な良さもお薦めです。挿絵からも、面白さを感じて下さいませ。

　また、12巻からの各国の民話のシリーズですので、集めて居られる方が見えましたら是非！

　個人保管の古い本です。状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さいませ。

　古い本にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。