呉須赤絵鉢を本歌に忠実、そして京焼の雅さも兼ね備えた優品です。赤絵で内外に花を、呉須で草や動物（象）を描き、見込みに呉須を黒釉で縁取り寿字が描かれております。

千家十職の作品ですので、大切なお茶会での菓子鉢や、懐石の預鉢(あずけばち)として安心してお使いになれます。

＊呉須赤絵・・・中国明末清初の頃に、華南の沿岸地方の民窯で作られた赤絵磁器。

共箱蓋表に「呉須赤絵寿字鉢」、蓋裏には「善五郎造」として印が捺されております。

キズ、直し共にございません。アガリも良いです。



口径19.4㎝　高さ9.9㎝　高台径6.6㎝



【参考文献】

千家十職 手業の小宇宙　世界文化社

茶道具の名工作家名鑑　淡交社

茶道辞典　淡交社



▢16代永樂善五郎〈即全〉（えいらくぜんごろうそくぜん）

大正６年(1917)～平成10年(1998)

千家十職。

15代正全の長男。妙全の養嗣子となり、京都市立美術工芸学校図案化に学ぶ。父正全の急逝により、18歳で善五郎を襲名。昭和12年(1937)、神奈川県大磯にある三井家の別荘に城山窯を築いてから、本格的な作陶を展開した。戦後は茶道界の隆盛の中で三千家の茶陶などを多く制作する一方。樂家14代覚入らと京都伝統陶芸家協会を結成して会長を務めた。京都市文化功労者表彰、京都府文化賞特別功労賞を受賞。



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