中上健次『水の女』(講談社、講談社文芸文庫、2010)2011

カバースレ・キズ・ヨゴレ少、表紙上部ヨレ少(画像3枚目参照)、背表紙ヤケ少・上部ヨレ(画像5枚目参照)、裏表紙上部ヨレ少／本体小口ヤケ・キズ(底／画像8,9枚目参照)・ヨゴレ少

b1.9

無頼の男の荒ぶる性と、流浪の女の哀しき性――。獣のように性を貪りつくそうとする男たちに対し、ある女は、自らの過去を封印し、その性に溺れ、またある女は、儚い運命のなかにそれを溶かし込む。またある女は、男の性を弄ぶ。紀伊を舞台に、土俗的世界に生きる男女の性愛を真正面から描いた傑作短篇五作。緊密な弾力のある文体で、性の陰翳と人間の内部の闇を描破した中上文学の極北。（裏表紙より）