中古を買ってPCに取り込みました。

盤面はキレイですが、ブックレットにシミがあります。まあ古いものなので。



ミサ曲第18番 ハ短調「大ミサ曲」 K. 427 （編曲：R. モーンダー）

Mass No. 18 in C Minor, K. 427, "Great" (edited by R. Maunder)



指揮：クリストファー・ホグウッド Christopher Hogwood

演奏：エンシェント室内管弦楽団 Academy of Ancient Music

合唱：ウィンチェスター大聖堂聖歌隊 Winchester Cathedral Choir

　ウィンチェスター・カレッジ・クィリスター Winchester College Quiristers



ソプラノ：アーリーン・オジェー Arleen Augér

ソプラノ：リン・ドーソン Lynne Dawson

テノール：ジョン・マーク・エインズリー John Mark Ainsley

バス：デイヴィッド・トーマス David Thomas



録音: November 1988, St. Jude-On-The-Hill, London, UK



　モーツァルトの宗教曲といえば、レクイエムのみが有名ですが、それに劣らない出来とも言われる曲が大ミサ曲（ハ短調ミサ曲）です。最近は人気が上がって来ているようです。1783年、モーツァルト28歳のときの作品です。

　このCDは見事にバランスの取れた、個人的にはベストな一枚でした。ホグッドは ピノック、ガーディナーと並ぶイギリス古楽のパイオニアで、常に品良く繊細に、かつよく歌っている魅力的な演奏が多いと思っています。ここでも期待を裏切りません。ピリオド楽器の演奏を比較するならガーディナー、ヘレヴェッヘ、マクリーシュ、鈴木雅人などが代表かと思いますが、ガーディナー盤ほどエッジの効いたダイナミックな側に振幅が振れず、ヘレヴェッヘ盤のようにゆっくり柔らかいのではなく、鈴木盤ほど出だしで遅くスタティックな感じがしません。テンポは中庸で適度に歯切れが良く、鮮度が高くてクリスプな印象があります。かといってフレーズのぶつ切れ感は全くなく、繊細によく歌わせてもいます。全編に渡って理想の運びとなっている気がするのです。録音も大変良いです。