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百年の恋

　年収２００万円、オタクでちびの岸田真一彼が出会ったのが、大林梨香子。東大大学院を修了しＭＢＡを取得。信託銀行でプロジェクトマネージャー（年収８００万）というキャリアウーマンの上にスタイル抜群の美女。釣り合わない２人が何故か恋に落ちて結婚してしまいますが、実は梨香子の家事能力はゼロ。マンションの彼女の部屋はゴミの山となり、おまけに仕事のストレスを真一にぶつけるようになります。梨香子のわがままぶりに離婚を考え始めた時妊娠が判明し、真一は離婚を切り出せなくなるのでした。しかし梨香子には母親になるという自覚も薄いようで、仕事優先の姿勢を崩さず、一切の出産・育児の準備も真一がせざるを得なくなります。出産を終えた後も子育ても含めて、家庭内は真一が仕切らざるを得ない生活。

主夫とキャリアウーマンの逆転結婚生活をデフォルメして描くコメディーです。



マエストロ

　神野瑞恵は美貌のヴァイオリニストですが腕は一流半。スポンサーに宝石会社が付いているおかげでコンサートを行えています。瑞恵の使っているバイオリンの名器の調子が悪くなり、バイオリン職人保坂へに修理を依頼します。その修理期間に弾く楽器としてヴァイオリンを借りることになります。彼女は借りたヴァイオリンがたいそう気に入りますが、それを制作したのが保坂で、実は100万円程度のヴァイオリンであったことを知らされます。

それを聞くと瑞恵日本人の手による新作楽器を弾いて満足し、心を奪われかけていた事。そして、自分はオールドヴァイオリンが相応しい腕前なのにもかかわらず、日本人の職人ふぜいが作った安いヴァイオリンを弾かされた事に騙され、侮辱されたと思い、激しく逆上します。一方、保坂は純粋に自分のヴァイオリンに対して第一線の演奏家がどのような評価を下してくれるかということだけに興味があったのです。

この後、物語は生徒へのヴァイオリン斡旋、楽器商からのリベートを巡っての贈収賄事件、贋作を巡っての詐欺事件へと発展していきますが、天才バイオリン製作家でありながら極貧の生活をしている老人保坂が大きく絡んできます。