「芥川龍之介から中上健次までの昭和の作家・評論家103人を収録。昭和文学の流れや動向、方法論がパノラマ図を見るようにわかる構成。複雑な昭和文学を次世代に伝える最適な一冊です。（紀伊国屋書店）



目次　

第一章：昭和文学の源流

正宗白鳥　日本人的二重性の作家　

志賀直哉　志賀文学の現代性　志賀文学もう一つの側面　

芥川龍之介　芥川龍之介の両義性　

小林秀雄　直知する精神?『感想』によせて

ほか　



第二章：豊饒な物語の感性と言語　

川端康成　夢の摂理?『山の音』試論　

横光利一　方法への模索　

井伏鱒二　近郊という中間地帯　井伏鱒二氏、その人と仕事　

梶井基次郎　写実の底の幻景?『冬の日』について　

掘　辰雄　小説の方法への意志　

ほか　



第三章：

戦後文学の外延と内包　

石川　淳　「型」と無限　

坂口安吾　乱世の「志」　

太宰　治　「傷つき易さ」と生死　

伊藤　整　伊藤整の生命力信仰　

大岡昇平　永遠の子供?『幼年』解説　

武田泰淳　武田泰淳氏の人と文学

福永武彦　「死の島」書評

堀田善衛　矛盾体「中世」の映像　

ほか　



第四章：

失われた世代の意識と無意識　

三島由紀夫　予兆の過剰　

安部公房　視姦者の自由と不幸　　

吉村昭　「月下美人」を読む　

辻　邦生　物語性と歴史性の融合?『背教者ユリアヌス』に思う

山口　瞳　庶民派文学の「芸」?『居酒屋兆治』について

大江健三郎　「洪水はわが魂に及び」書評

古井由吉　「文体的異常について

ほか





第５章：批評の精神風土

河上徹太郎　「ユダ的テーマの父兄」

山本健吉　「詩的想像力と言志」

花田清輝　「花田清輝と小林秀雄」

江藤淳　「場所の主題・父の主題」

ほか



小学館・１９９３年１２月初版発行の高橋英夫「昭和作家論　103」帯付きです。装幀は府稲葉氏菊男です。経年のヤケも少なく、シミや書き込み、蔵書印などもありません。

中古本であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。



※高橋英夫の以下の作品も出品しています。

芭蕉遠近　

異教に死す

芸文游記　

詩人の館

花田清輝

批評の精神　

疾走するモーツァルト