「兵庫県南部大地震　それは人災だった、しかし人々は親切になった」
北村静一、近代文藝社、定価1456抜
1996/2/10第１刷のもの。

兵庫県南部地震（阪神淡路大震災）の記録を日記風に書き、毎日の終わりにはテレビ内容のメモを記し、後半にはいくつかの事項について随筆風に綴った。神戸に地震はないと言った学者は１人もいない。警告を無視した人々の問題点を指摘し、自らの体験をも含め、地震発生後の長田区を追う。
〈目次〉
日記編
随筆編（地震、断層、余震；火事、消火、救助；医療；建築物被害；トップ、役所の責任；ボランティア；国際的な救援；避難所　ほか）

北村静一（きたむらせいいち）
大正13年11月8日生
昭和22年9月、京都帝大理学部宇宙物理卒
昭和22年10月、兵庫県立兵庫高校教諭　物理担当
昭和38年4月、大阪府科学教育センター指導主事　物理天文担当
昭和46年、京都大学理学博士号取得
昭和54年4月、滋賀大学教育学部教授
昭和58年4月、滋賀大学教育学部長
平成2年4月、英知大学教授　物理・情報科学担当
平成7年3月、英知大学・退職


勤務する大学を退職するわずか２か月前に被災してしまった著者。前半ではそれから約１か月にわたる日々を日記風に綴ります。「生活に密着した情報は足で捜さないと駄目である」。これが教訓として伝わって来ます。配給はどこでもらえるか、近所の様子は、開いている店は、給水車はいつどこに来るか等々、こうしたローカルな生活情報はテレビやラジオでは殆ど流れません。後半は教訓や今回の震災で思った事などを項目別に、エッセイ風に綴ります。

☆南海トラフ地震や首都直下地震へ向けての温故知新のための、ご隠居震災資料シリーズ。「天災は忘れた頃にやってくる（寺田寅彦）」

#阪神淡路大震災 #阪神大震災 #兵庫県南部地震 #平成史 #災害 #地震