①チャイコフスキー：ヴァイオリン協奏曲

②シベリウス：ヴァイオリン協奏曲



ヴィクトリア・ムローヴァ（ヴァイオリン）

指揮：小澤征爾

ボストン交響楽団

1985年デジタル録音



ムローヴァ、26歳のデビュー盤。1959年モスクワの近郊生まれ、モスクワ音楽院院でコーガンに師事。1981年にシベリウス 、1982年にチャイコフスキー・コンクールで優勝、1983年に西側に亡命、1984年に初来日、当盤はまさに勢いのある時期に録音された名演です。



音楽評論家:宇野功芳氏

「ムローヴァの演奏はスケールが大きく、同時に細やかな感情が隅々まで行き渡っている。両曲とも極めて清純な名演だが、チャイコフスキーの方が素晴らしく、ロマンティシズムと清潔な情感が溶け合っている。シベリウスは、ヴィブラートの充分にかかった緻密な音と豊かな表情が、この曲の哀愁と抑えられた情熱を見事に生かしている。小澤征爾の指揮も第一級で、爽やかさの中に深みを湛えている。」



ムローヴァの一般的評価は「冷たい」というものでしょう。初めて聴いた時はそのように感じました。大げさな表現はあまりなく、ボウイングの極端な安定感は諸刃の刃のようです。しかし左手の技巧は素晴らしいものがあり、たとえばシベリウスの暗く妖しい情熱を表現するときに素晴らしく発揮されていると思います。師匠のコーガンの面影もなんとなく感じさせる音でもあります。小澤征爾が指揮をしているので、素晴らしい下地が作られていることはいうまでもありません。テンポ・間のとり方などどれをとっても申し分ありません。



輸入盤【廃盤】盤面傷無し　

開封済みですが新品に近い美品です　25



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