美濃焼 南明窯 2代南明 織部焼 透かし彫り扇形 向付 小鉢揃いを出品します。
南明窯は割烹食器を中心に制作されている窯です。現在3代目南明まで続いています。

3代目は京都市五条生まれ、京都府立陶磁器訓練校修了し、二代南明に師事していますが、本作品は2代目の作品だと思われます。

織部焼や織部釉をご存知でしょうか？
焼き物が好きな方には聞いた事があるかもしれませんが、詳しく知りたい方に下記に記しますので興味がありましたらご覧ください。

織部焼（おりべやき）は、岐阜県東濃地方で焼かれた陶器の一種を指します。発祥は慶長（1596年～1615年）までさかのぼります。

安土桃山時代から江戸時代のはじまりの過渡期にあたり、豪華絢爛な桃山文化が花開いた時期でもあり、土岐市の元屋敷窯(織部生産において主導的な役割を担っていた窯です)は美濃で最初の連房式登窯といわれ、この窯を主体に美濃一帯で織部焼が作られました。

織部焼の由来は戦国武将である古田重然（ふるた しげなり 1544年～1615年）の官位名「織部正（おりべのかみ）」からその名が呼ばれました。
織部正とは高級織染めを作る当時の役職名ですが、重然は通称「古田織部」と呼ばれ、陶器制作に尽力しました。

織部は千利休（1522年～1591年）の弟子にあたり、利休亡き後はその後継者として茶の湯の宗匠となります。織部は茶道師範の頂点に立つ天下一宗匠として、茶道のみならず政治にも発言力を持ちました。しかし大阪夏の陣で豊臣方への内通疑惑により1615年に自刃しています。

織部焼の意匠は「左右非対称の美」「破格の造形」とも言われています。不均衡な作品に美しさを見出し、従来の作品にない歪みや、型作りによる奇抜な形を美しさの意図して作られています。

本作品は透かし彫りによって扇子の骨部分をくり抜き、織部釉と錆絵による絵付を行っています。

深い緑の釉薬と錆による絵付の相性、器形状も良くできています。和食器の部類では人気があるでしょう。

実は、本作品のような品のある土物は磁器と組み合わせが良く、下手な磁器、土物だと反対に見栄えが悪くなります。手持ちの磁器と組み合わせて使用すると楽しいと思います。

サイズは写真の通りです。
揃い(5客)でご希望の方は問い合わせください。
よろしくお願い致します。